何年か前から、三重県内に伝わる伝統の祭や行事を撮り歩くようになりました。伝統の祭には、土地の風土や歴史と人々の生活が凝縮されており、 連綿として受け継がれてきた文化が息づく心の原風景を垣間見ることができる、限りなく魅力的な被写体です。
これら三重県内の祭を追い求めた写真(186点)を展示しています。

(市町村合併等により地名が変更された箇所がありますが、撮影当時の地名で表示しています。)

上げ馬神事                    桑名市多度町 多度大社  5月4・5日
武者姿の若者と馬が、人馬一体となって20m程の坂を一気に駆け上がるもので、成功した数によって農作物の豊凶や作柄を占うとされ、県の無形民俗文化財に指定されています。
2012.05.04
流鏑馬神事                      伊賀市白樫 岡八幡宮  4月中旬
源頼朝が勧請したといわれる岡八幡宮で数百年に渡って行なわれてきたと伝わる流鏑馬で、一時途絶えていましたが、10年程前に復活し、毎年の春祭で催されています。
2012.04.15
鍬形祭                   鳥羽市岩倉町 九鬼岩倉神社  4月上旬
神社の氏子総代の面々が、田んぼに見立てた境内で一連の稲作作業(田起し・畔塗り・馬入れ・田ならし・種まき・苗とり・田植えなど)の所作を再現して、五穀豊穣を祈願します。
2012.04.01
てんてん                      飯南町粥見 粥見神社  3月末から4月初旬
700年の伝統があるといわれ、はなかけ(先駆け)、天狗、獅子が太鼓の音に合わせて独特な舞を披露するもので、天孫降臨をあらわし、家内安全、無病息災、五穀豊穣を祈願して奉納されます。
2012.03.25
五身懸祭                      大台町栃原 川添神社  2中下旬
団子・サカナ・甕・酒を持って道を練り歩く際には、
「まだらーく」「まんざい」と唱えますが、まだらーくとは「曼荼羅」のことで、まんざいとは「万歳」をあらわし、「曼荼羅の神様、いざ栄えよ」という意味の掛け声と言われます。
2012.02.19
田丸獅子舞                     玉城町田丸 田丸神社  2月第3土日曜日
町の文化財になっている獅子頭は享保年間の作と言われ、祭礼当日は神社での式典の最中、社頭神事として拝殿前で「七越しの舞い」が奉納されたのち、町内各地に巡幸します。
2012.02.19
裸々押し                     伊賀市馬場 陽夫多神社  2月18日
氏子30人程が裸になって下帯姿で肩を組み合って輪をつくり、わっしょいわっしょいの掛け声とともに片足飛びで回り、五穀豊穣・家内安全を祈念する神事です。
2012.02.18
早田船上神楽                        尾鷲市早田町  2月中旬
稲荷神社・恵比寿神社の祭礼で、神事のあと船に乗り込み、沖合の大敷網で神楽を舞い、網をあげたのち、あらためて神楽を奉納し、海上安全や大漁を祈願します。帰港後、舞を納めたのち「もちまき」で賑わいました。
2012.02.12
棚橋御頭神事                          度会町棚橋  2月第二土曜日
獅子舞は地区のコミュニティセンターを「宿(やど)」としてここを中心に行われます。昼の「座敷舞」と夜の「打ち舞」とがあり、天狗に先導されて御頭の登場し、夜遅くまで舞われます。
2012.02.11
御獅子祭典                         南伊勢町伊勢路  2月上旬
この地域には「猪頭仲間」と言われる「惣」を組織して獅子舞を伝承しており、子孫繁栄を祈願して全員で「榊葉のうたひ」を斉唱したのち、獅子舞が始まります。天狗役の衣装は鮮やかな赤を基調としており、獅子舞と交互に舞い踊ります。

2012.02.05
下久具御頭神事                       度会町下久具  2月上旬
獅子の舞とともに素晴らしいのが天狗の舞いで、軽妙に広場いっぱいに踊る姿が美しく、飛び上がる姿は空から舞い降りる天狗を思わせます。
別名甘酒神事ともいわれ、地域の人々の丹精こめた甘酒が振舞われます。
2012.02.04
須賀利石経                        尾鷲市須賀利町  1月中旬
獲った魚や漁で亡くなった漁師たちの供養とともに大漁を祈願するという正月行事で、太鼓を打ち鳴らし住職が経文を唱えるなか、般若心経を1文字ずつ墨書した小石を漁場に投げ入れていきます。
2012.01.15
御火試粥試神事             松阪市小阿坂町 阿射加神社  1月中旬
境内で大きなドンド火が焚かれ、羯鼓踊りが奉納されたあと、いろりに樫の木の先端を入れ、その燃え具合で各月の天候を占う火試や小豆粥に笹竹の管を入れて、混入した粥の具合で豊作を占う粥試が行われます。
2012.01.14
椋本獅子舞                 津市芸濃町椋本 椋本神社  丑・辰・未・戌年の正月
3年に1度の獅子舞で、正月3が日を地区舞い、成人の日を舞い込みとし、五穀豊穣や町の安全を願い舞われます。獅子頭は、椋本の地名の由来となったムクノキが、台風による被害で折損したときの枝を用いたものと伝えられています。
2012.01.09
弓立神事                  鳥羽市安楽島町 満留山神社   1月7日
豊漁・豊作を願って氏子の代表が満留山神社で神事を行なったあと「舞台」脇の弓場で行われる弓引きで、的に当たると「アタイーリー」、外れると「スコイリー」とはやしたてます。
2012.01.07
ひっぽろ神事             志摩市阿児町立神 宇気比神社  1月2日
数時間に及ぶ獅子舞のあと、ドンドの火を燃やそうとする祷屋・ハゼの若衆と消そうとする厄年・トリの若衆に別れて攻防を繰り返し、すべてを焼き尽くして「厄」を払おうと、火中に一斉に飛び込む姿は迫力満点です。
2012.01.02
浜の祷(ギッチョ祭)                     尾鷲市古江町  1月1日
豊漁を願う正月行事で、山から採ってきた幸福を結ぶとされるカズラで、長さ70cmのひようたん型に束ねたもの作り、山側へ3人、海側へ3人並んでおよそ2メートルの樫の棒で、「ギッチョ・ホイ」と声を掛けあって持ち上げるようにほうりあげます。
2012.01.01
しめ縄切り                        志摩市大王町波切  1月1日
大晦日の夜遅く、災難を防ぐ塞の神とされる山の神のある道に渡した大注連縄を、「この注連縄より内に入る者は、切って切って切りまくる」との声を上げて、一刀両断に断ち切ります。
2012.01.01
おわけ祭                           伊勢市御薗町  12月
御頭神事に至る一連の行事の一つで、梼屋の玄関先に4本の青竹を立てて菰を巻き、青竹をまわして祠を作り「田の神様」を迎える農耕儀礼とされ、家への出入りの度に拝むのだそうです。
2011.12.04
御魚取神事                鳥羽市安楽島町 伊射波神社  11月23日
通称「かぶらこさん」(加布良古神社)の例大祭で行われる大漁祈願で、烏帽子姿の年寄りが神前に張った刺し網に「大漁や、大漁や」の掛け声と共に新鮮な魚を投げ入れます。
2011.11.23
いたのうお                    南伊勢町相賀 大賀神社  11月中旬
相賀浦の大賀神社の神祭では「いたのうお」という儀式があり、神前に供える魚の良否を見定めるために役人が検分して、境内で見守る参拝人に報告します。
2011.11.13
馬瀬狂言                           伊勢市馬瀬町  10月下旬
起源は室町時代にさかのぼると言われ、代々の農民が演じてきた狂言で、本年は馬瀬神社の遷宮と狂言保存会の結成60周年を祝い、特設舞台を神社境内に組み立てての特別公演となりました。
2011.10.29
手力神社の十七夜              伊賀市東湯舟 手力神社  10月17日
火術・火筒・のろしなど、火の忍術を得意とした伊賀上忍、藤林長門守が氏神としていたという手力神社の大祭の夜に、伊賀で一番遅い奉納花火として打ち上げられます。
2011.10.17
初穂曳(陸曳き)                        伊勢市 外宮  10月15日
神宮に今年穫れた新穀を奉納するもので、お木曳き車で外宮に納めるものを「陸曳き」といい、毎年新嘗祭の奉祝行事として行われています。勇壮な木遣りの声とエニヤ・エニヤの掛け声、お木曳き車のワン鳴りが響きます。
2011.10.15
富士の巻狩り                      四日市市南浜田町  10月上旬
諏訪神社の例大祭である四日市祭の奉納行事の中で最も古い形式を伝えるものとされ、源頼朝公が富士の裾野で催した巻狩りを、体長5mにも及ぶ大猪などで再現します。
2011.10.02
じんじん船                       鳥羽市菅島 冷泉寺  8月31日
精霊送りの行事で、紙におはぎを包んで家族の身体の悪い所をさすって悪霊を一緒に精霊船に乗せ、鉦や太鼓がカーンカーン・ドンドンドンと叩かれるなか、沖に流されます。傍らの老人が「8月の盆も終わりじゃ」とつぶやきました。
2011.08.31
おいやれ舟                           鳥羽市桃取  8月31日
今年採れたばかりの稲藁を編んだ「おいやれ舟」に、半紙を着せた藁の人型にナスビの顔の「でっころぼう」を各戸で作って乗せ、夕刻に海に流して悪魔の退散を願います。
2011.08.31
桂畑地蔵踊り                 津市美里町桂畑 洞雲寺  8月24日
江戸中期から継承された伝統の「かんこ(鞨鼓)踊り」で、地蔵盆に先祖の供養や五穀豊穣の願いを込めて奉納されるもので、「かんこ」を持って「シデ」と呼ばれる飾りを付けた細い竹の棒を背負って踊ります。
2011.08.24
堅子精霊舟送り                        鳥羽市堅子町  8月20日
盆行事の締めくくりとして、麦わらを編んで造った精霊舟「念仏丸」に6体の藁人形を乗せ、鉦と太鼓が「精霊さん送ろ」と鳴らされ、送り火が焚かれるなか、夕暮れの浜から送りだします。
2011.08.20
佐八かんこ踊り                        伊勢市佐八町  8月16日
中央に柴や松を積んだ大松明を焚いて踊るので、「シャグマ」や「腰みの」が火に映えて美しく、和讃調の音頭とほら貝や太鼓の音が、幻想的な世界を作り出します。
2011.08.16
麻加江羯鼓踊                         度会町麻加江  8月15日
毛槍や挟み箱を持った「おかめ」や「ひょっとこ」がお供する大名行列に続いて、シャグマや腰蓑を身に付けた青年男子が、かんこを鳴らして舞い踊る姿は勇壮です。
2011.08.15
泉火振り神事(ヤットウ)                    南伊勢町泉  8月14日
約8mの真竹の両端に括り付けた麦わらの松明に火をつけ、勇壮に地面すれすれに大きく振り回して先祖の霊を供養する盆の行事であるとともに、豊作を祈る神事でもあると伝えられています。
2011.08.14
波切大念仏                       志摩市大王町波切  8月14日
一年間に亡くなった新盆の霊を供養するもので、和傘の周囲に巾40Cmほどの布を垂らして屋号・俗名・戒名に没年月日を書き、内部に故人が使っていた日用品をぶら下げた「傘ぶく」を持って回ります。
2011.08.14
東日野大念佛                四日市市東日野町 西覚寺  8月13日
大太鼓は直径約2m、重さ300kgで、太鼓の音が念仏を表すといはれ、毎年8月13日に東日野町の西覚寺から西日野町にある顕正寺へ、15日には西日野町の日野神社から西覚寺へ参拝しあいます。
2011.08.13
願之山踊(祇園祭)               伊賀市馬場 陽夫多神社  8月1日
大太鼓を3台載せたうえに杉の葉を載せて白布を被せ、6本の幟を立てた山車を「願之山」と呼び、「ヒーフ・イツム・ナナヤヤー」の掛け声とともに境内を引き廻して、病気完治や家内安全の願かけを解く願之山踊りを踊ります。
2011.08.01
植木神社祇園祭                  伊賀市平田 植木神社  7月下旬
早朝3時過ぎより斎行される「遷行祭」では、御霊を移した2基の神輿がまだ暗闇の中を16人の若者によって担がれ、御旅所に向かって発連してゆきます。
2011.07.31

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